良いピアノ・・・漠然としていますが、どんなピアノを良いピアノと言うのでしょうか?
私の考える良いピアノについてお話させて頂きます。
普通に考えれば
綺麗な音色
粒の揃ったタッチ 豊かな音量etc もちろん他にも色々ありますが、色々あるその中で最も大切なのが音色の変化がどれだけ出せるかと言う事です。
それはそのまま表現力とも置き換える事が出来ます。
モチロン美しい音色を出せる事はとても重要ですが、もしその美しい音色だけしか出せなかったらどうでしょうか? BGMにしか使えないようなピアノになってしまいま す。
必要ならば汚い音も出せる事は重要なポイントです。
ピアニストが出したいと思った音がそのまま出せるピアノ・・・それが良いピアノです。
美しい音、汚い音、消え入るような弱音から轟くような強音。
弾きやすい粒の揃ったタッチもその為にあります。
ピアニストは演奏によって何かを伝えなければなりません。テクニックもその為に必要な物ですし、きちんとメンテナンスされたピアノもそうです。
ピアニストが伝えたい事、出したい音がその通りに出せるピアノ、それが良いピアノです。
いつも弾かれているご家庭のピアノも同じです。
タッチが重すぎたり弾きづらかったりすれば、無意識の内に余分な力が入ったりして、演奏するのに不必要な負担が掛ります。疲れて長い時間練習出来ない事もあり ます。
音色の変化が出せない状態であれば、タッチを変えても音色に表れない為、自分のタッチを確認する事すら出来ません。
非常に効率の悪い練習になってしまいます。
アップライトだから・・
スタインウェイみたいな良い楽器じゃないし・・
しかしどんな優れたピアノでもメンテナンスが悪ければ性能は発揮出来ません。
楽器自体よりもメンテナンスが重要です。
ピアノも道具の一つです。 板前さんにとっての包丁や大工さんにとってのノミやカンナと同じです。
どんなに高い包丁でも研いでなければ切れません。
確かなメンテナンスがされたピアノで常に練習していると、自分の中に基準が出来ます。
その基準と照らし合わせる事で、状態の良くないピアノにも対処出来るようにもなります。
日常的に良い状態のピアノを弾くと言う事には、大きなメリットがあるのです。 |